Amazon輸出をしている方の中には、2025年から米国向けの荷物にかかったIEEPA追加関税について、
「結局、支払った関税は返ってくるの?」
と気になっている方も多いと思います。
僕自身も米国Amazon FBAへ納品した荷物があるため、実際に利用している物流会社へ、過去の納品分が還付対象になるのか問い合わせてみました。
その結果、2026年8月12日時点ではDHLで一部返金が始まっているとの回答がありました。
さらにこの記事を書くにあたり、2026年8月16日時点のFedEx・UPS公式情報を改めて確認したところ、こちらについても還付手続きが具体的に進んでいることが確認できました。
今回は、実際に物流会社へ確認した内容と最新の公式情報をもとに、Amazon輸出をしている人が知っておきたいIEEPA関税還付の現状をまとめます。
※この記事は2026年8月16日時点で確認できた情報をもとにしています。関税還付については今後も手続きや対象範囲が変更される可能性があります。
そもそもIEEPA関税の還付とは?
今回問題になっているのは、米国がIEEPA(国際緊急経済権限法)を根拠として導入していた追加関税です。
2026年2月20日、米国最高裁判所はIEEPAを根拠とする関税を違法と判断しました。
これを受け、米国税関・国境警備局(CBP)による関税還付手続きが進められています。
FedExの公式案内によると、CBPのガイダンスに基づき、2026年2月24日午前0時(米国東部時間)以降に米国へ入る貨物については、対象となるIEEPA関税の徴収が停止されています。
ただし、ここで注意したいのが、IEEPA関税が違法になった=過去に支払った関税がすべて自動的に返金されるという単純な話ではないことです。
どの輸入申告が対象になるか、誰がImporter of Record(IOR:記録上の輸入者)だったか、輸入申告がすでに確定しているかなどによって手続きが変わります。
実際にAmazon FBA納品分について物流会社へ問い合わせてみた
僕自身も対象期間中に米国Amazon FBAへ商品を送っていたため、利用している物流会社へ問い合わせました。
具体的には、過去のFBA納品について、
- IEEPA追加関税が課されていたか
- 還付対象になる可能性があるか
- 現在の申請・還付状況
- 返金される場合の流れ
- こちらで提出する必要がある書類があるか
などを確認しています。
2026年8月12日時点では「DHLで一部返金開始」との回答
物流会社から2026年8月12日に届いた回答では、
「DHLでは現在、一部返金が開始されている」
とのことでした。
一方、その時点で物流会社側が把握していた状況では、FedExとUPSについては正式な返金案内を待っている段階との回答でした。
また物流会社側でも、1〜2週間に1回程度、各クーリエや現地通関業者へ進捗確認を行っているとのことでした。
つまり、少なくとも実際の国際物流の現場でも、IEEPA関税還付について継続的な確認が行われている状況です。
その後、FedExも還付手続きを開始
ここからが重要です。
物流会社から回答をもらった後、この記事を書くためにFedExの最新公式情報を確認したところ、状況はさらに進んでいました。
FedExでは現在、IEEPA Tariff Refund Portal(IEEPA関税還付ポータル)を公開しています。
対象となる荷物について、還付対象かどうかや返金情報を確認できる仕組みです。
FedExによると、2026年5月11日から、FedExがImporter of Recordだったケースなどについて米国政府からの還付金を受け取り始めています。
さらに、必要な確認を行った対象顧客については、2026年8月10日から返金処理のキューへの登録が開始されています。
ただし、FedEx自身もすべての対象貨物について還付金を受け取ったわけではなく、現在も段階的に処理が進められています。
UPSもIEEPA関税の還付処理を進めている
UPSについても、2026年8月16日時点の公式ページではIEEPA関税還付について具体的な案内が公開されています。
UPSは、UPS自身がImporter of Recordだった対象貨物について、CBPから還付金を回収し、支払者へ返金する手続きを進めると案内しています。
さらに、UPS公式サイトにはIEEPA Tariff Refund Lookup Toolが用意されており、対象となる荷物について還付資格を確認できるようになっています。
そのため、物流会社から回答をもらった8月12日時点と比較すると、FedEx・UPSについても公式情報がかなり具体化してきています。
ただし「2025年2月〜2026年2月24日なら全部返ってくる」とは限らない
ここは今回調べていて特に注意が必要だと感じた部分です。
対象期間中に支払ったIEEPA関税だからといって、現時点ですべて同じ条件で還付されるわけではありません。
CBPでは還付手続きを複数のフェーズに分けています。
例えばUPSの公式案内によると、Phase 1では一定の未確定(unliquidated)輸入申告や、確定から一定期間内の輸入申告などが対象です。
UPSではPhase 1について、一定の2026年1月30日以降の関税支払いなどが対象になると案内しています。
つまり、
「2025年に関税を払ったから自動的に返ってくる」
とは考えない方がいいでしょう。
古い輸入申告やすでに確定した輸入申告については、どのフェーズに該当するのかを確認する必要があります。
誰がImporter of Recordだったかが重要
Amazon輸出をしている人にとって、もう一つ重要なのがImporter of Record(IOR)です。
簡単に言えば、米国への輸入申告上の「記録上の輸入者」です。
今回の関税還付は、基本的にCBPからIOR側へ還付され、その後、実際に関税を負担した顧客へ返金されるという流れになるケースがあります。
そのため、Amazon FBAへ商品を送った本人が必ず直接CBPから返金を受けるわけではありません。
利用したクーリエや物流会社、通関方法によって対応が変わります。
今回僕が物流会社へ問い合わせたのも、この部分を確認するためです。
Amazon輸出をしている人は過去の納品を確認しておいた方がいい
対象期間中に米国Amazon FBAへ商品を送っていた人は、一度過去の納品履歴を確認しておくことをおすすめします。
特に、
- 米国向けに商品を輸出していた
- IEEPA追加関税を負担した可能性がある
- DHL・FedEx・UPSなどを利用した
- 物流代行会社を経由してFBAへ納品した
という方は、確認しておく価値があります。
ただし、自分で判断していきなりCBPへ申請するのではなく、まずは当時利用した物流会社やクーリエへ問い合わせるのが分かりやすいと思います。
物流会社へ問い合わせるなら何を確認すればいい?
今回僕が実際に問い合わせた内容を整理すると、次のような点を聞けば状況を確認しやすいと思います。
- 対象の納品・輸入申告にIEEPA追加関税が課されていたか
- その輸入申告は還付対象になる可能性があるか
- Importer of Recordは誰になっているか
- CBPへの還付手続きがすでに行われているか
- 返金された場合、どのような方法で自分へ返金されるか
- こちらから提出する必要がある書類があるか
問い合わせる際には、FBA Shipment IDだけではなく、手元にあれば配送会社の追跡番号やインボイスなども確認できるようにしておくといいでしょう。
還付までには時間がかかる可能性がある
もう一つ理解しておきたいのが、返金には時間がかかる可能性があることです。
UPSの公式FAQでは、CBPからIORへ還付金が支払われるまで少なくとも60〜90日程度かかる可能性があると案内されています。
そしてクーリエがIORになっている場合は、クーリエがCBPから還付金を受け取った後、実際の支払者へ返金することになります。
そのため、
「対象だから来週すぐ返ってくる」
というものではなさそうです。
僕自身の対象納品についても、現時点では物流会社からの続報を待っている状態です。
まとめ:IEEPA関税還付は実際に動き始めている
今回、自分のAmazon FBA納品分について物流会社へ問い合わせ、さらにFedEx・UPSの最新公式情報まで確認してみました。
2026年8月16日時点では、IEEPA関税の還付は単なる「今後返ってくるかもしれない」という段階ではなく、実際の還付処理が動き始めています。
DHLでは物流会社から一部返金開始との回答があり、FedEx・UPSについても公式に還付手続きが案内されています。
一方で、対象となる輸入申告、Importer of Record、申告の確定状況などによって手続きは異なります。
Amazon輸出をしていて対象期間中に米国へ商品を送っていた方は、まず過去の納品と関税支払いを確認し、利用した物流会社やクーリエへ問い合わせてみるといいでしょう。
僕自身の納品分についても現在確認を続けています。
物流会社から返金対象の確定や実際の還付、FedEx・UPS・DHL・CBPなどから新しい案内が出た場合は、内容を確認したうえでまた最新情報を配信します。

