米国Amazonの2027年手数料改定|FBA平均0.19ドル増・保管料・低在庫の変更点
米国Amazonで販売している方は、2027年の仕入れと在庫計画に、新しい手数料を反映しておきましょう。Amazonが米国向けの販売手数料・FBA手数料の改定を案内しています。
大半の変更は2027年1月15日から。FBA配送代行手数料は販売1点あたり平均0.19米ドル増となり、保管料と低在庫レベル手数料は2月1日から仕組みが変わります。
ただし、全商品に一律0.19ドルを加えれば計算が終わるわけではありません。商品サイズや価格帯などによって、上がる商品と下がる商品があります。この記事では、米国Amazon輸出で押さえたい変更と、実務で確認する順番を整理します。
情報確認・更新日:2026年11月6日。対象は米国Amazon(Amazon.com)です。日本Amazonの料金改定とは分けてご確認ください。金額は特記のない限り米ドルです。
先に押さえたい3つのポイント
- 平均0.19ドル増は全商品の共通額ではない。自分のSKUごとに比較する。
- 追加保管料の廃止は「長期在庫が無料になる」という意味ではない。保管期間に応じた料金へ統合される。
- 低在庫対策で積みすぎず、欠品と長期在庫の両方を管理する。
1.いつから変わる?適用日は2つに分けて確認
まずは、1月と2月の変更を分けて管理してください。
| 適用時期 | 主な変更 | 準備すること |
|---|---|---|
| 2027年1月15日 | FBA配送代行手数料など、大半の改定 | 商品別の新料金で利益を再計算 |
| 2027年2月1日 | 在庫保管手数料の統合・簡素化 | 保管期間と売り切るまでの日数を確認 |
| 2027年2月1日 | 低在庫レベル手数料の判定方法変更 | 出荷実績と補充計画を見直す |
「2027年から変わる」とだけ覚えていると、すべて1月1日開始と取り違えやすくなります。個別サービスには別の条件があるため、実際の適用日は利用する料金表でも確認しましょう。
2.FBA手数料は平均0.19ドル増。ただし一律ではない
Amazonの公式概要では、FBA配送代行手数料は販売された商品1点あたり平均0.19ドル引き上げとされています。これは商品の平均販売価格の約0.8%に相当するという説明です。
0.8%は「FBA手数料そのものが0.8%上がる」という意味ではありません。販売価格を基準にした比較なので、利益計算へそのまま手数料の増加率として入れないようにしてください。
サイズ・価格帯でも増加額が変わる
公式概要には、標準サイズ商品の一部について次の平均増加額も示されています。
| 販売価格 | 小型標準サイズ | 大型標準サイズ |
|---|---|---|
| 10〜50ドル | 平均+0.40ドル/点 | 平均+0.12ドル/点 |
| 50ドル超 | 平均+0.70ドル/点 | 平均+0.47ドル/点 |
これも各区分の平均で、個々の商品に適用される確定額ではありません。10ドル未満の商品、衣料品、大型商品などは条件が異なります。商品サイズ、出荷重量、価格帯、商品区分に対応する2027年の料金を確認してください。
たとえば、仮に自分の販売構成でも1点あたり0.19ドル増え、月に1,000点販売するなら、差額は月190ドルです。これは計算例であり、全セラーに当てはまる見積もりではありません。
まず販売数の多い商品と、1点あたりの利益が薄い商品から確認すると、見直しの優先順位を付けやすくなります。
出典:Amazon公式「2027年米国の販売手数料・FBA手数料改定概要」/2027年FBA配送代行手数料の詳細
3.燃料・物流関連の追加料金も忘れずに確認
公式概要では、燃料・物流コストの高止まりと、追加料金を状況に応じて引き続き見直す方針が説明されています。配送代行手数料の改定だけを見て、燃料・物流関連の追加料金がなくなると解釈しないようにしてください。
利益を試算するときは、新しい配送代行手数料に追加料金が含まれている表示なのか、別途反映される表示なのかを確認します。二重に加算したり、計上し忘れたりしないよう、比較ダッシュボードと実際の手数料明細を照合しましょう。
米国Amazon輸出では、これとは別に日本から米国への国際送料もかかります。Amazon側の改定だけでなく、利用する発送サービスの料金や割増金も分けて更新してください。送料の確認方法は、TNKの繁忙期割増金と利益再計算の記事でも整理しています。
4.2月1日から保管料を統合。長期在庫の負担は残る
保管料については、2027年2月1日から次の変更が案内されています。
- 在庫保管の使用に対する追加手数料(Storage utilization surcharge)を廃止
- 長期在庫追加手数料(Aged inventory surcharge)を月額の在庫保管手数料へ統合
- 保管期間に基づく単一の料金体系へ変更
公式英語概要では、6か月未満で回転する在庫は据え置きまたは引き下げ、長期在庫は引き上げと説明されています。
したがって、「長期在庫追加手数料が廃止されるから、売れ残りを置き続けてもよい」と考えるのは危険です。請求項目が整理されても、長く保管する在庫のコストが消えるわけではありません。
保管期間と、これから売り切る期間を両方見る
在庫一覧では、入庫から何日経っているかに加え、現在の販売ペースであと何日かかるかを確認します。すでに古い在庫だけでなく、今から納品しても回転しにくい商品も見直し対象です。
値下げ、追加仕入れの停止、返送などを比較する場合は、値下げによる利益減少や返送費用も含めて試算します。保管料だけを減らして、全体の利益がさらに落ちる判断は避けたいところです。
具体的な保管期間の区切り、単価、対象条件は、Amazon公式の新しい保管料金表で確認してください。本記事の概要だけで商品別の保管料を確定しないようにしましょう。
5.低在庫レベル手数料は評価日前後4週間の出荷で判定
低在庫レベル手数料も2027年2月1日から変わります。
従来は直近30日間・90日間の販売実績を基に評価していました。新しい方式では、評価日の前後それぞれ4週間の実際の出荷に基づいて、在庫日数が28日を下回る場合にのみ適用されると案内されています。
評価後の4週間も見ることで、一時的な需要の急増、シーズン終了、商品の販売終了などによる在庫減少と、継続して補充が必要な状況を、より実態に沿って評価する狙いです。
「在庫を28個置く」ルールではない
28日は在庫の個数ではなく、出荷実績に対する在庫日数の基準です。よく売れる商品と、月に数個売れる商品では、必要な在庫量が異なります。
また、評価後の実績も使うため、その日の在庫数だけで最終的な対象・対象外を断定しないようにしてください。免除や商品別の適用条件、計算の詳細は、2027年の低在庫レベル手数料の公式案内で確認します。
実務では、販売ペースに加え、仕入れから検品、国際輸送、FBAで販売可能になるまでの時間を見て補充します。低在庫の手数料だけを避けようと大量に送り込むと、今度は長期在庫と資金繰りの問題が出るためです。
6.米国Amazon輸出セラーが今から進める5つの準備
① 主力SKUの改定前後を比較する
米国ストアを選択したうえで、セラーセントラルの2027年手数料改定の比較ダッシュボードや、FBA料金シミュレーターを確認します。ログインが必要な場合があります。
販売数が多い、利益が薄い、小型標準サイズ、50ドル超など、影響が大きくなりそうな商品から順番に調べます。「変更前の料金」「2027年の料金」「差額」を同じ表に残してください。
② 利益計算に使う前提をそろえる
比較する販売価格、為替、仕入れ原価、国際送料、広告費などをそろえたうえで、まず手数料改定による差を確認します。その後、値下げや為替変動も加えたケースを試算すると、変化の原因が分かりやすくなります。
販売手数料、FBA配送代行手数料、保管料、追加料金を一つの「Amazon手数料」として曖昧にせず、項目を分けて記録しましょう。
③ 長く残る在庫の追加仕入れを見直す
保管期間、在庫数、販売ペースを並べて、売り切る時期を見積もります。古い在庫が残っている商品へ同じ数量を補充する前に、仕入れ数や販売価格の見直しを検討してください。
④ 補充の間隔と輸送日数を確認する
欠品を避ける在庫と、長期保管を避ける在庫のバランスを調整します。納品予定日だけでなく、販売可能になるまでの時間も踏まえ、売れ行きが変わったときに追加仕入れを止められる運用にしておきましょう。
⑤ MCF・AWDなど、併用サービスも別に確認する
今回の改定概要には、マルチチャネルサービス(MCF)、Buy with Prime、Amazon Warehousing and Distribution(AWD)、プロモーションなどの更新も含まれています。FBA以外も利用している場合、この記事の平均0.19ドル増だけで全サービスの影響を判断しないでください。
まず公式概要から自分が使っているサービスを拾い出し、個別の料金表と適用日を確認するのが確実です。
7.公開情報を確認するときの注意点
セラーセントラルの料金ページは更新されます。検索結果の見出しに古い年が残っている場合もあるため、リンク先を開き、「米国」「2027年」「適用日」が合っているかを本文で確認してください。
同じFBAという名前でも、日本と米国では料金体系が異なります。海外の記事にある数値を、日本の仕入れ判断へそのまま移さないようにしましょう。
よくある質問
すべての商品に0.19ドルを足せばよいですか?
いいえ。0.19ドルは平均です。サイズ、重量、価格帯、商品区分などで実際の増減が変わるため、SKUごとの新料金を確認します。
長期在庫追加手数料の廃止で保管費は安くなりますか?
必ず安くなるわけではありません。保管期間に基づく料金へ統合され、長期在庫は引き上げる方針が示されています。自分の在庫年齢に対応する料金表で比較してください。
今回の案内は日本Amazonにも適用されますか?
本記事で扱うのは米国Amazonの改定です。日本Amazonでの販売は、日本向けの公式案内を別に確認してください。
まとめ|平均額より、自分の商品と在庫の動きで判断しよう
今回の改定では、配送代行手数料の増減だけでなく、保管料と低在庫レベル手数料の仕組みも変わります。1点あたりの利益と在庫の回転を、両方見直すことが大切です。
- □ 1月15日と2月1日の変更を分けて把握した
- □ 主力SKUの2027年料金と差額を確認した
- □ 燃料・物流関連の追加料金を計算から落としていない
- □ 保管期間と売り切るまでの日数を確認した
- □ 低在庫対策のために在庫を積みすぎていない
- □ 国際送料、為替、広告費も含めて利益を再計算した
- □ MCF・AWDなど併用サービスの改定も確認した
まずは主力商品から新料金を確認し、仕入れ数、販売価格、補充間隔のどこを変えるか決めていきましょう。
出典・公式確認先
- Amazon Seller Central:2027 US Referral and Fulfillment by Amazon fees(改定概要)
- Amazon Seller Central:2027年FBA配送代行手数料の詳細
- Amazon Seller Central:2027年の保管料金の詳細
- Amazon Seller Central:2027年の低在庫レベル手数料
- Amazon公式:手数料・費用の見積もり方法
本記事は2026年11月6日時点で確認したAmazon公式情報を基に整理したものです。料金、条件、画面表示は今後変更される場合があります。実際の仕入れ・納品・価格設定では、米国ストアの最新の公式料金表と自分の商品別の試算をご確認ください。
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